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2018.03.22

贅沢な時間ー香り

贅沢な時間ー香り

春分の日に雪。
そして今日はまた例年の気候に戻り、となかなか気候の安定しない今日この頃。
そんな時こそ気持ちを整えたいもの。
ゆっくり自分のための時間を楽しむお供は香り。
上質の香りは、とても繊細です。香道では、香りを『聴く』と言いますが
まさに上質の香りは気をつけないと儚く去ってしまうのです。
ですからゆっくり集中して香りを聞く時間を楽しみたいものですね。

例えば、寝室の薄暗くてひんやりした場所で就寝前に楽しむ香り、
またはお洋服のタグや裾にまとって自分の動きで楽しむ香り、
バスルームのタイルやバスタブで楽しむ香り
などなど楽しみ方は様々です。
気持ちがすーっとまとまっていくような感じがしてきます。

ギャラリー久我で取り扱っているKURUMI AROMATIQUEの香りは、創香家である中山久留美が
完全オーガニック素材を使用し、1本1本手作りしています。
ボトルもインクボトルを想起させるような、吹きガラス、キャップも胡桃の素材を使用した手作り品。

3/20発売の雑誌&Premiumで(p69)ご紹介いただいた香りは二種類。
「雫」は、葉に当たった雨の粒が雫となって滴り落ちていくイメージから作られた香りで、
ピリッとした香りが少し緊張感を運んできてくれます。
そして「杜」は、久留美さんの伊勢神宮へ出かけて行った際の体験がそのまま香りの世界に凝縮されています。
雨が上がったばかりの伊勢神宮の下宮。湿度を含んだ参道に漂うヒノキの香り。
厳かな気持ちになりながら、この先に何かが待っているようなワクワクした静かな期待に満ちた思いが
香りの世界に落とし込まれています。
Kurumi Aromatiqueではその他にも
空気のように香る爽やかな香り(空)、
マティスの描く女性のイメージの香り(遊)、
京都のモダンさをフランス風なイメージの解釈で香りに落とし込んだもの(京)、
桜の時期から鮮やかな新緑の世界に変わる香り(新芽)
満開の沙羅双樹の花と磨き込まれた境内に掲げられた揮毫からきたイメージの香り(沙羅)
にじり口から小間に入った時、障子を通して畳に差し込まれたベージュの光、明暗の対比の香り(茶室)
記憶と人が結びつけられる香り、祈りの香り(想)
がございますので、その時々で香りを使い分けるのも楽しいですね。
すぐに消えてしまうという意味で、究極の贅沢とも言える香りの世界、是非それだけを楽しむ時間を
作りたいものです。